遺言書の種類と特徴
普通方式の遺言には、大きく分けて以下の3種類あります。
①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言
現在、一般的に広く利用されているのは「①自筆証書遺言」と「②公正証書遺言」の2つです。それぞれの特徴と、作成する際の注意点を見ていきましょう。
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1. 自筆証書遺言
自分で紙に書き、押印して作成する遺言書です。思い立った時にすぐ、費用をかけずに作成できるのが特徴です。
≪作成のポイント≫
➢ 全文を自筆(手書き)で書く(※財産目録はパソコン作成も可能になりました)
➢ 日付と氏名を自署する
➢ 印を押して完成
⚠ 注意点
➢ 共同遺言の禁止:夫婦連名で作成すると無効になります。必ず一人一通作成してください。
➢ 原則手書き:本文をワープロや点字で作成することは認められていません。
➢ 日付の特定:「●年●月吉日」など、日が特定できないものは無効です。
判例の知識:押印の代わりに「花押(かおう)」を使用したものは無効(最高裁 H28.6.3)
押印は「拇印(ぼいん)」でも有効(最高裁 H1.2.16)とされていますが、実印での押印を推奨します。
≪メリットとデメリット≫
●メリット
・費用がかからない
・いつでも自由に書き直しができる
●デメリット
・形式に不備があると無効になる恐れがある
・紛失・隠匿・改ざんのリスクや、死後に発見されない可能性がある
・原則として家庭裁判所での**「検認」**手続きが必要(相続人に手間がかかる)
※令和2年より開始された「自筆証書遺言保管制度(法務局での保管)」を利用すれば、紛失リスクを防ぎ、検認手続きも不要になります。
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2. 公正証書遺言
公証役場で公証人に作成してもらう遺言です。費用と手間はかかりますが、専門家が関与するため極めて安全性が高い方法です。
令和4年の作成件数は約11万件にのぼり、10年前と比較して約1.5倍に増加しています。相続トラブルを未然に防ぎたいという意識の高まりが伺えます。
≪作成の流れ≫
1.証人2人以上の立ち会いのもと、遺言者が内容を公証人に口頭で伝える(口授)
2.公証人が内容をまとめ、遺言者と証人に読み聞かせる
3.内容に間違いがないことを確認し、遺言者と証人が署名・押印する
4.公証人が署名・押印して完成
≪メリットとデメリット≫
●メリット
・公証人が作成するため、形式不備で無効になるリスクがない
・原本が公証役場に保管されるため、紛失や改ざんの心配がない
・自筆が困難な方でも作成できる
・検認不要で、死後スムーズに相続手続きへ移行できる
●デメリット
・公証人手数料などの費用がかかる
・証人2人を用意する必要がある
『証人』になれない人にご注意ください。
推定相続人(配偶者や子など)やその配偶者、直系血族などは証人になれません。当事務所で作成をサポートする場合は、守秘義務のある専門家が証人を務めることも可能です。
【NEW】令和7年10月より「デジタル化」がスタートしました
今まで「紙」に署名・捺印をしていた公正証書遺言の作成手続きが、法改正により、一定の要件を満たせば、デジタル(電子データ)で行うことが可能になりました。
デジタル化による主な変更点:
• オンライン作成が可能に: 公証役場へ足を運ばず、インターネットを利用して公正証書の作成が可能になりました。
• 署名・押印が不要に: 電子サインのみで押印が不要となりました。
• 電子保管の導入: 遺言書の原本が電子データとして安全に保管されます。
【デジタル化利用の要件など】
➢ 全ての人が利用できるわけではなく、作成者又は代理人からの申出があること
➢ 公証人が相当と認めること
➢ Web会議参加に必要なパソコンの準備が必要
➢ 電子サインを行うための機器(ペンタブレット、電子ペン)が必要
➢ パソコンで利用可能な電子メールが必要
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≪確実な遺言で、大切な家族を守るために≫
自筆証書遺言は手軽ですが、いざ相続が始まった際に「形式不備で無効」「内容が不明確で結局、遺産分割協議が必要になった」というケースが少なくありません。せっかく遺した想いが無駄にならないよう、当事務所では「公正証書遺言」の作成を強く推奨しております。
※当事務所では、確実な相続準備をサポートするため、公正証書遺言の作成支援に特化しております。自筆証書遺言の作成サポートやチェックのみのご依頼は承っておりませんので、予めご了承ください。
「自分の場合はどう書けばいい?」「費用はどのくらい?」など、まずは無料相談であなたの不安をお聞かせください。専門家が親身にアドバイスいたします。

