トップページ > 相続専門行政書士のよもやま話 > うまくいかない相続対策
うまくいかない相続対策
いたばしの相続専門行政書士 中田です。
今日はひな祭りですね。
私の実家でもお雛飾りを出しています。
姉が写真を送ってくれました。
本当は七段飾りなんですけどね。
もう娘たちはみんな巣立ってしまいましたので
せめて、お内裏様とお雛様だけ毎年出しているそうです。
**********************************************************************
そろそろ歳も歳だから、今後のことを考えておかなくちゃ。
家のことも心配だけど、何より残していく妻の生活が気がかり。
とか
特に長男には良くしてもらっている。
他の子供たちより少し多めに残してあげたい。
子供同士は仲良しだから大丈夫だと思う。
など。
親心ですね。
「子供たちには事前に十分な財産をあげているから文句はないだろう。」
「次男は聞き分けの良い子だから、きっと理解してくれる。」
実際、遺言書を作る段になって
事前にお子さん達に伝えて納得しておいて貰おう。
後で見たらビックリしちゃうからね。
そうしておけばきっと円満な相続になるはず。
うんうん。
気持ちはわかります。
でもね、実際に伝えるとね。
文句を言う人が出てくるんです。
不満はないはずだったお子さんたち。
聞き分けが良いと思っていた次男。
親御さんの望みが脆くも崩れ去る瞬間です。
せっかく安心した余生を送ろうと思って、
子供たちのことを考えてのことだったのに。
何でこんなことになってしまったのでしょう。
親ごさんには、分けようと思った理由があります。
子供の側からしたらどうでしょう。
「兄貴の方が大切にされている」
そこまでは思わなくても
不公平になった理由に素直に納得が出来るでしょうか。
家督相続の時代を見てきた親の世代では
長男が全財産を継ぐのが当たり前でした。
家を継いだ長男は父親亡き後、母親の世話をするのも当たり前でした。
今はそうではありません。
結果、何も対策せず、
相続が起こった後に先延ばし。
過去のわだかまりを抱えたままで
遺産分割の話し合いもスムーズにまとまるわけもありません。
親の相続のあと兄弟が疎遠になってしまうということもよくあることです。
これは本当にあったお話しです。