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今どきの相続事情③「死亡保険金受取人が亡くなっていた!」
板橋の相続専門行政書士 中田です。
今どきの相続事情としてシリーズ化、PART3。
相続の手続きはそう経験するものではありません。
「そういえば以前親の相続の時、こうだった」と思い出すことはあっても
じゃぁ今回も同じようになるかと言うと違っていたり、困ってしまうことが多々あります。
【今回のご相談】
夫が掛けていた生命保険。
夫が亡くなり、死亡保険金受取人が夫の母親になっていました。
義母は夫より前に亡くなっています。
この保険金は私が受け取って良いのでしょうか。
【回答】
死亡保険金の受取人を変更をしていなかった生命保険契約ですね。
生命保険の死亡保険金の受取は「保険法」という法律に定められています。
第四十六条
『保険金受取人が保険事故の発生前に死亡したときは、その相続人の全員が保険金受取人となる。』
保険事故とは今回のご相談で言うと、
「ご主人が亡くなり、保険金支払いの事由が発生したこと」です。
今回のケースだと、死亡保険金受取人である亡くなったご主人のお母様の相続人が受け取るということになります。
お母様の相続人とは・・・
お父様がご健在であればお父様 プラス
第一順位 お子様(亡くなったご主人含めご兄弟)
第一順位がいなければ
第二順位 お母様のご両親、祖父母
第二順位がいなければ
第三順位 お母様のご兄弟
今回は第一順位のお子様がいるケースなので、義母の配偶者とお子様全員です。
お子様の1人であるご主人はお母様より後に亡くなっているため、更にご主人の相続人へ相続権が引き継がれています。
結論、
奥様も受取人の1人に含まれます。
ただし、他の相続人にも受け取る権利があります。
手続は保険会社により異なるので、代表で奥様が受け取ることは可能な場合もありますが、相続人全員の同意を求められることもあります。
奥様が代表で受け取ったとしても、他の相続人に渡す義務も出てきます。
親族間があまり仲良しではないという方は注意が必要です。
ご主人が契約していた生命保険なのに、ご家族が全額受け取れないというのは何とも切ない話になってしまいます。
この機会にに死亡保険金受取人のチェックをしておきましょう。