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今どきの相続事情①「LINE証券に口座あり?!」
板橋の相続専門行政書士 中田です。
今週末に3回目のワクチンを控えております。
副反応に対する不安がだんだん大きくなってきました。。。
2回目も38℃後半の発熱があったため、今回は土日はお休みし副反応に備えたいと思います。
今週末はご相談に対応できないことをご容赦ください。
さて、今どきの相続事情と題し、シリーズ化していきたいと思います。
第一回目は「LINE証券」に口座があるかも?というお話し。
【ご相談内容】
亡くなった方の金融資産にどんなものがあるかを調べていたところ、携帯電話のLINEというアプリのお友達に「LINE証券」を見つけました。
単に友達に追加してあっただけかもしれないですが、他にも証券会社取引があるので念のため調べてほしい。
【解説】
デジタル遺産ですね。
証券会社は銀行のように「通帳」というものがありません。
一般的な証券会社であれば定期的に書面で送られてくる「取引残高報告書」で口座があったことが判明したり、
特定口座を開設している方については年に一度、確定申告用に「年間取引報告書」が郵送されます。
取引がなくても郵送されるので口座があることが分かります。
郵送物がかなり前のものであっても預かり金やMRFに多少の残高が残っているという可能性もあるので調査をおすすめします。
預りはなく、口座だけ残っているという場合も口座解約の手続きが必要になります。
「どこかの証券会社と取引していたようなのだけど、どこの証券会社なのかさっぱり分からない」という場合には
証券保管振替機構(通称:ほふり)へ開示請求を行います。
「ほふり」では、上場株式等を保有していた場合に、預け先の証券会社又は信託銀行を調査できます。
上場株式等が対象になるので、上記のようにMRFだけ、口座だけ残っているという場合には出てこないことに注意が必要です。
開示請求には費用が掛かります。
一つの住所で6,050円(2022年3月現在)
住所を一つ追加で+1,100円
法定相続情報一覧図を提出すると、全体の費用から1,100円引きとなります。
該当がなくても費用は掛かります。
調査結果が配達される際、郵便配達の方に現金で支払います。
【補足】
※株式の配当金の通知書を見て「〇〇信託銀行」に株があると思われる方がいらっしゃいます。
〇〇信託銀行は、株主名簿を管理している金融機関で、その株式の預け先とは一致していない場合が多いです。
もちろん信託銀行にある場合もあります。
株式って面倒くさいのです。
長くなりましたが話を戻し、
LINE証券の相続手続きについて。
まずは口座があるかどうかを調べる必要があります。
ヘルプセンターへ問合せ、回答を待ちます。
口座があれば、担当部署より今後の必要な手続きについて案内メールが届きます。
ネット証券では問合せした後、回答がくるまでにかなり期間が掛かります。
口座がありそうだと気づいたら早めに対応することが大切です。
パソコンやスマホを使い慣れていない方にとっては大変な作業かと思います。
ご不安な方はぜひご相談ください。