トップページ > 相続専門行政書士のよもやま話 > 相続放棄しても受け取れる財産
相続放棄しても受け取れる財産
板橋の相続専門行政書士 中田です。
本日、私がいる板橋は曇り空です。
岐阜県では大雨特別警報が発表されたそうで
岐阜県の方はくれぐれもお気を付けください。
危険な場所には近付かないようにして、事故のないようにしてください。
先日、日頃お世話になっている弁護士さんからご紹介いただいた方。
『家族が亡くなりました。
家族全員で相続を放棄しようと思っています』
相続放棄の手続自体は行政書士の仕事ではありませんので
もちろんそこは弁護士さんが行います。
私はその方の財産調査を依頼されました。
色々調べていると、生命保険に入っていたことが判明しました。
死亡保険金が貰えるタイプのもの。
「これは受け取っても良いと聞きましたので、保険会社から書類を取り寄せました。
確認していただいてから書類を発送しようと思います」
と仰って提出前の書類を見せてくださいました。
生命保険の死亡保険金受取人が指定されている場合、相続財産とはみなされません。
受取人の固有の財産として、たとえ相続を放棄したとしても受取ることができます。
ただし、不当に高額でなければという条件付きです。
今回はどうだったでしょう。
調べたところ、死亡保険金受取人欄になんと!
「契約者」
と書かれています。
亡くなったご本人が死亡保険金の受取人に指定されている!!
相続放棄する場合、これは受け取ってはいけません。
本人が受取人に指定されている死亡保険金は亡くなった方の相続財産に含まれてしまいます。
放棄をするなら、これには手を付けられません。
なんということでしょう。
ご家族はがっかり。
でも逆に「聞いてからで良かった」と安心もしてくださいました。
例え相続放棄をしたとしても受け取れる財産はいくつかあります。
●未支給年金
●遺族年金
●健康保険等から支給される葬祭費・埋葬費
などです。
生命保険について死亡保険金は受取人が指定されているものは受け取っても構いませんが
入院給付金は受け取ってはいけません。
これも亡くなった方が受取るべきもので相続財産となってしまうからです。
少しでも不安を感じている方はご相談ください。